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冬季におけるメントール処方最終兵器はこれ!

日本みつばち飼育にとって、何よりも注視しなくてはならないことは「アカリンダニ」と「オオスズメバチの強襲」でしょうか。もちろん盗蜜も候補ですが、前者2つは明らかに目視で観察でき、しかも事前に防ぐことができる脅威です。
アカリンダニに関しては、ここでは解説はいたしませんが、とにかく現時点での対策または処方は以下の通りです。

Pointメントールを天板スノコ、または飼育箱内に置くこと

アカリンダニ対策メントールの処方は、夏季が訪れる梅雨時期前、秋季の採蜜前、そしてアカリンダニ最盛期となる冬季前に、メントールを茶袋などに入れて天板スノコまたは飼育箱内に置くのが基本となります。メントールの処方方法は飼育カテゴリーで解説していきます。
とにかく症状がひどくなるのは、冬季となります。ほっておいておけば治ることはなく、越冬前に強制群だった飼育箱のみつばちたちが、あっという間に数を減らし、全滅することもある怖い症状です。この時期は、多くの養蜂家や飼育家は採蜜が終わり、みつばちの越冬にために多くの蜜を残します。だいたい平均的な重箱巣箱サイズで3〜5段で越冬を迎えていると考えられます。私の経験ですと、4〜5段での天板スノコにメントールを置くと、貯蜜が多く、置いたメントールが下方に届く割合が少ないのではないかと考えています。

アース製薬アースノーマット電池式90日

冬季はコレ!この装置を巣門下段に置いておくだけ。しかも、単3電池2個で90日も保つので、交換する手間もなく、一番心配するこの時期に最適な装置です。私の飼育している巣門は、この装置が導入できるサイズを考慮して作製しているほど重宝しています。

装置の裏面はこちらです。本来、虫除け剤を装填するところですが、簡単に取り外しができます。この箇所にプロペラ(モーター)に接触しないように、メントール入り茶袋の間に障害物を挟むことで、電池残量が続く間は、モーターが稼働し、メントールを含んだ送風が巣箱全体に回ります。音も静音で、みつばちたちにもストレスはないと考えています。

実績としては、2021年度にアカリンダニ症状で壊滅しそうになった巣箱(天板スノコではない)へ、1月上旬にこの装置を導入したところ、みごと回復し、他の群れに遅れてですが、4月下旬に2度の分蜂を行うまでの強制群になったのです。2022年も1つの飼育箱へ導入しています。装置は3つはもっておきたいものです。価格は約1,000円ほどです。