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日本みつばちの偵察蜂 -2020.4.8-


2019年度に捕獲候補に設置した町田市内の川沿いのエリア。
今年は、前年より東よりに移し、早朝から昼頃に日が差す場所に設置しました。

出入り口は北口として、巣箱は私が師と仰ぐ久志富士男氏が長年の経験から考案した巣箱を採用しています。

偵察蜂を確認したのは4月8日(水)の午後12時過ぎでした。期待もせずに定点観察していると、本当に小さく細く黒い蜂が一匹で巣箱の周りを入念に飛び回っていました。
このサイズは、今考えるとかなり弱小と考えています。現在、このあと自然入居した群は、約2週間経過していますが、お腹まわりもだいぶ大きくなっています。この事から偵察蜂は分蜂してからかなり日にちが経過し、かなりの栄養不足になっているのかと推測されます。

偵察蜂を確認後に、15時ごろに再度現地に向かうと五匹ほどに増えていました。巣箱の周りを執拗に飛び回るものや、出入り口を幾度となく出入りをするものなど、本当に入念に住居調査をしています。人間が家を査定する以上に調査しているようですね。海外のセイヨウミツバチの書籍では、みつばちは歩数でその居住空間の体積を算出できるほどの能力をもっていると書いてありました。

こちらの設置した場所を選んだ理由としては、まず自然巣を2018年に確認していること。そして、この地には日本みつばちが適した巣となる候補があまりにもないことです。

こちらの写真は、今回設置された場所に流れる川の向かい側にあった自然巣です。排水溝を巣としていました。2018年春に確認し、秋口にはキイロスズメバチとの格闘を毎日繰り広げていました。その後2019年の初春に見てみると姿は見られなくなり、秋には今度はキイロスズメバチの巣になっていました。
現在、関東地方では明らかに日本みつばちが営巣する環境が激減しているのが現状です。

この話は後にしますが、この日は数匹程度の偵察蜂が設置巣箱に来てくれました。この時のドキドキ感は今も鮮明に覚えています。そして心に中で祈ってました。
「頼むからこの巣を選んで欲しい!!」と。